顧問弁護士 (6) ~従業員の安心感~

顧問契約をしていただいているクライアントから、「従業員が安心してついて来てくれるようになった」というご意見をいただくことがあります。

ある社長さんによれば、顧問弁護士がいないときは、様々な事業上の問題、特にトラブルに際して社員から判断を求められた場合、判断基準はビジネスレベルの常識や直感に頼らざるをえないため、社員から「本当に大丈夫ですか?」と聞かれ、大丈夫だと答えても、心の中は不安であり、もしこれが訴訟にでもなったらどうなってしまうのか、と思いながらも、そうならないことを祈って判断を下していたそうです。

そうすると、その不安が社員にも伝わってしまうため、社員も自信を持って仕事に取り組めず、社長に対する信頼感もあやふやになってしまうのを感じていたとのことです。

それが、顧問契約をした後は、何か漠然とした不安があると顧問弁護士に相談し、法的な観点から分析されたアドバイスを受け、それぞれのオプションに対するリスク、例えば万が一裁判になったらどうなる可能性が高いか、といった助言を受けた上で判断できるようになったため、社員に対して自信をもって指示を出すことができるようになったとのことです。

また、万が一裁判になっても、顧問弁護士がいてきちんと対応してくれることを社員に伝えてあるため、社員も安心して仕事に取り組めるようになったとのことです。

「社長、この契約書、このまま締結して大丈夫ですか?」
「社長、この取引先、最近、支払いが遅れがちなんですが、納品して大丈夫ですか?」
「社長、問題ある社員を辞めさせたいのですが、どのように進めればよいですか?」

こういったよくある問題を、ご自身の感覚だけで判断していませんか?
このような問題はいずれも極めて法律的な話であり、弁護士に相談すればリスクの大小と共に、トラブルを未然に防ぐ進め方を教えてくれます。

こうした日常的な問題を気軽に相談できるのが顧問弁護士です。顧問契約をしていないと、連絡すること自体を遠慮されてしまうと思いますし、また毎回相談料の話から始めなければなりませんので、どうしても面倒になって「えいや」と判断しがちです。

監修記事
樋口一磨

樋口国際法律事務所代表 樋口一磨

慶応義塾大学、一橋大学大学院、ミシガン大学ロースクール卒業。 日本とニューヨーク州の弁護士資格を持つ国際弁護士として、国際取引や海外展開の支援に強みを持ち、企業法務全般から身近なトラブル解決まで、国内・国外を問わず幅広い分野を親身にサポートする。

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