顧問弁護士の仕事・役割とは?顧問契約のメリットと契約のポイントについて

顧問弁護士とは?

顧問弁護士は、企業の法律顧問として、企業活動で生じる様々な問題について日常的に相談に応じ、有事の際は責任をもって対応することをコミットする弁護士です。

契約形態は委任契約となります。企業だけでなく、個人事業主はもちろん、個人の方が継続的にプライベートなご相談をされたいとのことで顧問弁護士と契約することもあります。

顧問弁護士に依頼できる相談例

企業が顧問弁護士に相談する内容は極めて多岐に亘ります。よくあるご相談は以下のようなものです。

  • コーポレート関係(事業の立ち上げ、ガバナンス体制の整備、各種規程の整備など)
  • コンプライアンス(各種業法の順守など)
  • 取引先との各種契約(契約書のドラフト、チェック、交渉のアドバイスや代理など)
  • M&A、事業承継(株式譲渡、事業譲渡など)
  • 知的財産(特許権、商標権、著作権、企業秘密の保護など)
  • 人事労務(採用から契約終了まで)
  • トラブル対応(債権回収、クレーム対応、倒産対応など)
  • 一つの法律事務所に全てを依頼するケースも多いですが、弁護士には取り扱い分野や得意分野の違いがありますので、分野によって複数の顧問弁護士と契約している企業もあります。

    例えば、技術開発が活発な企業であれば知的財産権を専門にする弁護士、雇用トラブルが生じやすい業態の企業であれば労働法を専門にする弁護士、といった具合です。

    国際ビジネス・海外案件での顧問弁護士

    国際ビジネス・海外案件についても同様で、特に日本にはそれらに対応できない弁護士が多いため、当事務所では、すでに国内案件を依頼している顧問弁護士はいるが、国際案件には対応できないとのことで、並行してご契約いただくケースも多いです。

    顧問契約は、特に排他性はありませんので、企業が複数の法律事務所と顧問契約を締結することについては、弁護士側から問題視することはありません。

    なお、伝統的な法律顧問制度は、日本独特の文化といえるかもしれません。

    欧米では、クライアントは法律事務所を費用や専門性をもってドライに選別する傾向にあり、法律事務所側もドライなタイムチャージのみで対応することも多いですが、日本では、相互の信頼を基礎に長期的な関係を築く傾向があるため、固定費を支払って気軽に相談するという制度が馴染んでいると思われます。

    顧問弁護士の仕事・役割

    顧問弁護士の仕事とは?

    顧問弁護士は、クライアントから日々持ち込まれるご相談に適宜対応しています。

    当事務所におけるご相談の形は、面談、電話、リモートツール、メール、SNS、ファックスなど様々で、クライアントのご都合に沿って対応しています。

    なお、これは弁護士によって異なるかもしれませんが、当事務所では、携帯電話の番号をお伝えし、いつでもすぐにご連絡いただけるようにしています。祝祭日であっても、外国にいても、お急ぎの場合は対応しています。

    仕事の内容は、その場の回答で完結できるもの、調査をした上で回答するもの、契約書など所定の期日までに納品するもの、紛争や交渉など継続性を有するものなど様々です。

    当事務所では、最初にご連絡をいただいた段階で、追加費用が生じる場合はその見積りを含め、その後の流れについてできるだけ早くお伝えしています。

    顧問弁護士の役割とは?

    顧問弁護士の役割は、クライアントの不安を取り除き、リスクを回避し、トラブルを未然に防ぎ、またトラブルが生じてしまった場合はそれを解決することで、クライアントの事業、そしてその関係者(従業員とその家族を含みます)を守ることです。

    そしてそれをできるだけ早く、効率的に、そしてビジネスや取引先等との関係にも配慮しながらバランスを取って行うことが肝要となります。そのためには、法律に精通することはもちろんのこと、常日頃からクライアントの事業や企業風土などについても熟知しておくことが大切となります。

    顧問弁護士は、「何かあったときの保険」のように位置付けられる方も多く、それはそれで間違いではないのですが、保険のように有事の際のみに利用されるものではなく、日常的に、有事の芽が生じる前にご相談いただくことが、本来のご活用方法であるといえます。

    トラブルは、発生してから解決するのは時間もコストもかかりますので、予防が大切です。もちろん予防しても全てを防ぐことはできませんが、予防をした上で起きたトラブルは仕方がないといえ、また予防のお陰で怪我を小さくとどめることもできる一方、トラブルが起きた後で予防していなかったことを後悔しても後の祭りです。

    当事務所の顧問契約について

    それゆえ、当事務所では、顧問弁護士としてはクライアントとの日常的なコミュニケーションが極めて重要と考えており、少しでも気になることがあれば、すぐにご連絡をいただくことを推奨しています。

    かかりつけ医ならぬ「かかりつけ弁護士」として、ちょっと具合が悪い気分がする段階、あるいはこれから健康を害するかもしれないという状況で、お気軽にご相談いただける存在であるよう心掛けています。

    また、ご相談への対応スピードも重要です。弁護士はビジネスのスピードについていかねばならず、ましてそれを阻害してはなりません。

    しかし、実際には、弁護士に対し、対応速度が遅い、なかなか連絡がつかない、といった不満をお持ちの方は多いようにお見受けします。

    顧問弁護士でありながら、そのような態度で取り組んでいる弁護士は、失格です。

    当事務所は、対応の迅速性を一つの重要な要素に据え、いつでもどこでも、タイムリーにサービスを提供いたします。

    顧問契約の条件と費用相場

    法律顧問契約の条件は、法律事務所によってバリエーションがありますが、最も伝統的といえるのは、月額の顧問料をお支払いいただくことで、日常的なご相談や簡単な書面のチェックなどは個別の費用を気にせずにご依頼いただける形です。

    顧問料の範囲を超える内容の案件については別途の費用が生じますが、どこまで顧問料でカバーされるかという点は、法律事務所によって差があります。

    法律事務所によっては、月に何時間まで、書面であれば何枚まで、といった形式的な基準を設けていることもあります。

    当事務所の費用体系

    もっとも、当事務所では、あまり形式的に定めてしまうと気軽にご相談いただくという目的が阻害されてしまうおそれがあることから、あえて抽象的にボリュームや内容で個別判断させていただくことが多いです。

    そして、別途費用が発生する場合は、必ず事前にご説明し、ご了承をいただきます。

    当事務所では、顧問契約をご締結いただくクライアントとは長期的な関係を前提としておりますので、ご依頼の内容と顧問料のバランスを中長期的に見て、お互いにとって心地よい条件を定めることを心がけています。

    タイムチャージ制

    なお、クライアントによっては、顧問料に含まれるサービスの内容をより明確に定めることを希望される場合もあります。

    当事務所では、そのようなクライアントについては、基本顧問料とタイムチャージを併用した契約もご提案させていただいております。

    つまり、毎月基本顧問料をいただき、それに含まれる作業時間(ディスカウントレート)を定め、それを超える場合は別途タイムチャージ(こちらもディスカウントレート)をさせていただくものです。

    顧問契約の相場

    顧問料の相場は、独立系の法律事務所では、月額5万円程度からが多いといえます。

    もっとも、日本の独立系の法律事務所の対象業務は、日本国内の案件に限られるケースが多いといえるところ、国際案件についても顧問サービスを提供する法律事務所は限られる上、大手や外資系となれば金額感は桁違いとなります。

    当事務所は、国内案件と国際案件を分け、それぞれ月額5万円からを基本としております。

    もっとも、ビジネスのステージや規模、ご相談の内容や頻度に応じ、顧問料の額については個別に柔軟な対応をさせていただいております。

    顧問弁護士と契約するメリット

    法務のプロを会社の一員に

    いうまでもなく弁護士は法務のプロです。法的なリスクを分析し、事前に回避し、トラブル発生時には解決をすることを専門としています。そのようなプロを、「顧問」として擁することは、危機管理能力を飛躍的に高めます。

    参考:顧問弁護士の必要性について

    顧問弁護士の存在を公言できる

    実際にご相談いただく以前に、「顧問弁護士に相談します」と公言していただけること自体にメリットを感じていただける場合も多いです。顧問弁護士がいることは、順法精神や危機管理意識が高いことを意味するからです。

    参考:顧問弁護士の公表とその効力について
    参考:契約の要望を通しやすい?顧問弁護士の利用価値について

    不安の解消

    ビジネスにおいては日々判断を求められ、それには常に不安が伴います。新しいビジネスを始める時、新しい取引先と契約する時、従業員が増えてきた時、トラブルの気配が生じた時。そのような不安を気軽に顧問弁護士に相談することで、状況やするべきことが法的に整理されます。

    参考:顧問弁護士に相談できるリーガルチェック

    紛争の予防

    そのように常日頃から顧問弁護士とコミュニケーションを取ることで、日常的に紛争を予防することにつながります。顧問弁護士に相談すると、してはいけないこと、しておくべきこと、注意するべきことが、事前にわかります。

    参考:顧問弁護士がいることで紛争の予防ができる?

    有事への対応

    顧問弁護士は、有事の際は責任をもって対処することをコミットします。また、日常的にコミュニケーションを取っており、会社のことをよく理解している顧問弁護士であれば、いざというときもすぐに対応できます。

    参考:顧問弁護士と契約することで得られるリスク管理と有事の際の安心について

    従業員の安心

    経営者は、自分の判断が正しいのか、常に不安にさらされていますが、従業員も同じです。担当している案件を誰かに相談したくても、リソースがなければ「えいや」と進めるしかありません。そうした紛争の火種が、経営者の知らないうちにたくさん発生していることがあります。従業員も気軽に顧問弁護士に相談できる体制とすることで、リスク管理は飛躍的に向上します。

    参考:顧問弁護士との契約で得られる従業員の安心感

    顧問弁護士と契約するポイント

    相談のしやすさ

    「いざというときの保険」にとどまらず、日常的にご相談いただくことで顧問弁護士の本領が発揮されますので、いつでもどこでも気兼ねなく相談できるという関係が不可欠です。すぐに知りたい質問があれば、その場で携帯電話にかけられるような関係であるべきです。遠慮してしまうような関係では、月額顧問料がもったいないといえます。

    スピード感

    レスポンスのスピードにストレスを感じる弁護士では、気軽に相談することもできませし、サービスの質も推して知るべしです。納期を守ることは当然ですが、日々のコミュニケーションが円滑であることがとても重要です。

    信頼関係

    親身になって自分の立場で話を聞いてくれて、理論的で専門的な観点から、バランスのよい具体的な道筋を示してくれる弁護士を選びましょう。そして、この人であれば何でも包み隠さず話せて、この人の言うことであれば素直に従えるというくらいの信頼関係を築けることが理想です。

    専門性

    弁護士には、得手不得手や、そもそも対応していない分野もあります。自社のニーズにマッチした専門性を持つ弁護士を顧問としましょう。いろいろなことを相談したい場合は、幅広い案件について豊富な経験を持つ弁護士がよいです。

    費用の明確性

    顧問料だけでなく、別途の費用が生じる場合についても事前に明確な説明を受けられ、事後的に想定していないフィーを請求される心配がない法律事務所を選びましょう。

    当事務所の法律顧問契約

    当事務所の法律顧問契約に関するポリシーは、上記をお読みいただければおわかりいただけるかと存じますが、より詳しくは以下のページをご参照いただき、ご関心がおありでしたらお気軽にご連絡ください。

    参考:当事務所の顧問契約サービスと費用について

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